画像: 不適合クラブを使用してプレーすることは、「ゴルフ」への敬意を失うことになります。ゴルフ用具がゴルフ規則に適合しているかどうかは、JGAホームページで各種リストを確認するか、そのメーカーに直接お問い合わせください。

不適合クラブを使用してプレーすることは、「ゴルフ」への敬意を失うことになります。ゴルフ用具がゴルフ規則に適合しているかどうかは、JGAホームページで各種リストを確認するか、そのメーカーに直接お問い合わせください。

本当の意味での「ゴルフ」

みなさんはゴルフ用具にも規則があることをご存じでしょうか?ゴルフをプレーするときに使用する用具についても規則が存在します。クラブについては、その長さ、ヘッドの大きさや形状、フェーの溝、反発力(SLE)や慣性モーメント(MOI)、グリップの形状などの規定があり、球についても、重さ、大きさ、球としての対称性など、さらにはティーや手袋などの用具についても、多くの規定が定められています(付属規則Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ参照)。
ほとんどのメーカーはゴルフ規則に準拠した製品を市場に供給しており、規則で認められている範囲内で多種多様な用具をゴルファーが任意に選んで使うことを可能としてくれています。そのことはゴルフの魅力のひとつでしょうし、メーカーの技術開発と創意工夫がこれまでのゴルフの発展に大きく貢献してきたことは間違いないでしょう。

一方で、日本国内に目を向けたときに、一部のメーカーは意図的にゴルフ規則に不適合である用具を製造・販売しています。新聞や雑誌の広告などでは、その用具が規則に不適合であることを強調してその商品をアピールしているようなメーカーも存在します。なぜそうしたことをするのでしょうか?様々な理由があると考えられますが、不適合であることが分かっている用具を使ってゴルフをプレーするゴルファーが存在していることが大きな要因であると思われます。需要がなければ、メーカーは敢えて規則に不適合である用具を製造・販売することはしないはずです。
一見しては分からない不適合の用具を使ってゴルフをプレーすることは可能でしょう。そうした不適合の用具を使うことで何らかのメリットがあると考えるのかもしれません(例えば、ドライバーの飛距離が伸びたり、ウェッジでより多くのスピンがかかったり)。しかしながら、それでは本当の意味で「ゴルフ」をプレーしていることになりません。

画像: 「ひとつのゲームにひとつの規則」、それがゴルフの伝統であり、最大の強みである。

「ひとつのゲームにひとつの規則」、それがゴルフの伝統であり、最大の強みである。

画像1: 本当の意味での「ゴルフ」

ゴルフ規則の第一章は「エチケット」であり、エチケットとマナーを守ってフェアにプレーすることはゴルフの不可欠な要素です。ゴルフ規則に適合する用具を使用するかどうかという選択は、エチケットとマナー、プレーの規則を守ってプレーするかどうかという選択と同じことです。また、ゴルフは自己規律のゲームであり、「ゴルファーはみな誠実であり、故意に不正をおかす者はいない」ということが基本的な考え方となっています。用具についてその適合性をラウンド前に第三者がチェックするという慣習がないということは、ゴルフをプレーする時にゴルファーが意図的に規則に不適合の用具を選んで使うことは想定していないということを意味しています。
ゴルフは何百年にわたってプレーされ続けてきており、今では世界中の200ヶ国を超える国々でプレーされています。ゴルフをどのように、どんな用具でプレーするのかはゴルフ規則で定められており、その適用について年齢、性別、体力、技量などによる区分けはありません。「ひとつのゲームにひとつの規則」、それがゴルフの伝統であり、最大の強みであると考えられています。2020年東京オリンピックでは正式種目としてゴルフがプレーされますが、この「ゴルフ」も世界統一のゴルフ規則にしたがってプレーされ、規則に適合する用具でプレーされることになります。

ゴルフ場に行ってどのようなゲームをするのかはゴルファーの任意の選択である以上、「自分は飛距離の出る違反クラブでプレーする」など、意図的にゴルフ規則を無視してプレーすることを選択するゴルファーの声をよく聞きますが、その方は、それはもはや「ゴルフゲーム」ではなく、ハンディキャップも取得できないということをご存知なのでしょうか。ご存知であれば何も言うつもりはありませんが、ゴルフ用具にも規則があることを知らなかった、競技会には出ないから関係ない、あるいは仲間内の遊びのゴルフであればかまわないとの解釈をしているゴルファーがいるとすれば、私たちは日本のゴルフの統轄団体として「用具も含めてゴルフ規則にしたがってフェアにプレーすることの意義」を再度問いかけたいと思います。ゴルフがプレーされている世界中のどの国においても、競技会でプレーするゴルファーだけではなく、レジャー(娯楽)としてゴルフプレーを楽しむゴルファーに対しても、ゲームの精神を正しく理解し、ゴルフへの敬意を払い、エチケットとマナーを守って、プレーの規則を順守するのと同様に規則に準拠した用具を使用してフェアにプレーすることが期待されています。

画像2: 本当の意味での「ゴルフ」

ゴルファー一人ひとりがゴルフの伝承者であり、みなさんは将来の日本のゴルフがどのようにプレーされているのかに大きな影響力を持っています。ぜひ、用具についても規則があることを知り、エチケットとマナーを守り、プレーの規則にしたがってプレーすることと同じく、規則に適合する用具を使用することは「ゴルフ」の一部であることを再認識していただきたいと思います。そして、次の世代へゴルフ本来の魅力を伝え、日本のゴルフのさらなる発展へのご協力をお願い申し上げます。
ゴルファーのみなさん、「ゴルフ」をしましょう。

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